英国の心理療法士である
グレイアム・ミュージックの著書には
こう書いています。
「0歳時に不快な体験をしたときに
抱き上げられなだめられた赤ん坊は、
1年後にはそうされなかった赤ん坊よりも
泣く頻度が低い。」
「他者によって理解されるという
早期の体験は、自己理解の
発達を促進する。」
(子どものこころの発達を支えるもの
「アタッチメントと神経科学、
そして精神分析の出会うところ」より引用)
私なりに要約すると・・・
0歳児が不快な経験をしたときに
養育者にしっかりと抱かれ、なだめられた子は
1歳を過ぎた時には、自分の感情を
コントロールできるようになっている
ということです。
逆に、ネグレクトなどで
このような体験を一度も受けたかった子は、
自分自身を内省したり、対人間関係能力を
発達させられないことが多い
とも書かれています。
養育者が抱っこできない場合は
できない何かの理由があります。
その場合には、他の人が援助してあげる
ということも必要なんですよ。
お母さんと赤ちゃんの繋がりが深い理由は
発達心理学の側面で見ていくと
感情論ではなく必然とも思えるのですが、
それでも、どうしてもその関係を
上手く築けない母子には、
しっかりとしたサポートが必要
ということもあります。
「ダメなお母さん」
という感情論ではなく、
原因があるのだと理解していくことも
必要だと思います。