3月に入り、いろいろなところで
東日本大震災についての記事や投稿を
多く見るようになって来ました。
私も、この時期は初心に戻るために
毎年振り返る事が多い時期です。
震災から2年目の年に、
私が参加していたアートセラピーの
ボランティア活動の密着取材を受けていました。
この番組のディレクターさんは
とても丁寧に取材をしてくださいました。
何度も現地に足を運び、園の先生方や
私達からも丁寧に聞き取りをして
取材の時もとても配慮していただきました。
私はその番組をずっと見る事が出来ませんでした。
理由は自分でもわかりません。
でも、今年、ようやく見ることが出来ました。
あぁ、そうだった。
10年で忘れかけていたことを
思い出すことが出来ました。
このディレクターさんやカメラマンさん、
それから現場で毎月お会いした先生方や
子ども達から私が学んだこと。
(長い文章になるので、ここからは
ご興味のある方にゆっくりと
読んでいただければと思います。)
震災後3ヶ月後から被災地の保育園や幼稚園へ
アートセラピーのボランティアに通い始めました。
当時は県外からも大学教授の方や
沢山のメディアの方、県から派遣される
メンタルケアの専門家の方などなど
日替わりのように施設に訪れることが多い
とお聞きしていました。
そんな中、私達は毎月何もなければ
同じ週の同じ曜日、同じ時間に
同じスタッフで通い、
いつもと同じアートセラピーの時間を
ただただ続けていました。
子ども達や先生方には、こちらから
何か詳しいことをお聞きすることもなく、
ただひたすらに子ども達とアートの時間で
遊ぶことだけを続けていたのです。
通い始めて半年〜1年が経つ頃。
いろいろな方が心のケアをするために
訪れたものの、誰にも心を開かなかった方達が
ようやく心を開き、心の奥底にある物を
語り始めるという場面を何度も経験しました。
その瞬間はとても静かで、
自分の奥から込み上げてくる言葉を
ひとつひとつ語る子もいて、
私は抱きしめたくなる思いを堪えて
ただ、うんうんと聞いていたことを
今でも鮮明に覚えています。
誰かの心に寄り添う仕事って、
地位や名誉や資格でするものではなくて、
信頼関係が出来てからがスタートなんだなと
私はあの現場で学んだのでした。
私がアート教室もカウンセリングも
自分が寄り添える人数と時間でしか
お受けしていないのは、
そういう経験があったからです。
私は誰かの何かになれているのだろうか?
少し立ち止まって自分自身と
向き合ってみたいと思います。
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